公募研究

重力は引力であるため、宇宙の膨張は引きとめられ、減速するはずである。しかし現在の宇宙が加速膨張していること、そして宇宙初期にもインフレーションという加速膨張の時期があったことが、観測的に非常に確からしいことが分かってきた。いったい何が重力に反して宇宙膨張を「後押し」し加速させているのか、その物理機構は分かっていない。本領域研究では、宇宙膨張の加速の原因を究明、また加速膨張に逆らって銀河・銀河団などの宇宙の構造の形成を引き起こすダークマターとの引力のせめぎ合いを理解することを目的とする。この目的の下、インフレーションによる加速 (A01)、ダークマターによる減速 (A02)、ダークエネルギーによる加速 (A03)という三つの宇宙膨張の時期を、宇宙背景放射 (B01)、銀河イメージング (B02)、銀河分光 (B03)、宇宙膨張の直接測定 (B04) の四つの手法でアプローチし、そのデータを究極物理解析 (D01) で統一的に読み解き、究極理論 (C01) と結びつける計画研究を遂行する。  宇宙の進化と構造に関して、研究項目E01は理論・数値的な研究、E02は実験・観測的な研究、E03は理論・実験・観測をまたぐ研究である。どの研究項目についても、各計画研究(A01~03,B01~04,C01,D01)に特化した提案、いくつかの計画研究にまたがる提案、萌芽的な理論・実験・観測のアイディアや、分野横断的な研究、本領域の計画研究と相補的なテーマを歓迎する。

たくさんのご応募大変ありがとうございました。

採択課題一覧

所属機関氏名課題
北海道大学・理学系・助教岡本 崇銀河形成シミュレーションで迫るダークマターの正体
東京工業大学・理工学研・研究員成子 篤新しい重力理論の探求と修正重力理論の観測的検証に関する理論研究
富山大学・助教柿崎 充テラスケール新物理と初期宇宙の進化とのつながりに関する理論的研究
名古屋大学・理学系・准教授南部 保貞宇宙初期ゆらぎの量子性と情報量
名古屋大学・助教浦川 優子膨張宇宙におけるホログラフィー原理の検証
京都大学・基礎物研・研究員平松 尚志宇宙マイクロ波背景放射における揺らぎの非線形進化
京都大学・基礎物研・准教授DEFELICE AntonioCosmic acceleration by means of a massiv
立教大学・理学部・准教授小林 努初期特異点のない新しい宇宙モデルとその観測的検証
高エネ加速器研・素粒子研・研究員住友 洋介間接検証可能な超弦理論インフレーションに向けて
東北大学・理学系・教授千葉 柾司銀河古成分恒星系の動力学に基づく暗黒物質構造の解明
東京大学・理学系・教授土居 守Ia型超新星の早期多色測光による親星の研究
東京大学・理学系・助教諸隈 智貴時間変動を用いた低質量ブラックホール探査
東京大学・助教MORE SurhudHalo assembly bias systematics in interp
愛媛大学・教授長尾 透最遠方電波銀河の探査による初期宇宙での大質量銀河および原始銀河団の研究
国立天文台神戸 栄治天文コムを利用した視線速度精密測定のためのデータ取得・解析法の研究
核融合科学研究所・助教高田 卓ミリ波からサブミリ波領域における機能性高放射率材料の開発
核融合科学研究所・准教授高山 定次陶磁器焼成技術を応用したミリ波光学素子の開発
高エネ加速器研・素粒子研・准教授田島 治偽偏光を作らない光学系「超伝導ミラー」の開発研究
産総研・研究員Schramm MalteProbing Black Hole-galaxy Co-Evolution:
東京大学・研究員林 航平次世代分光観測で拓く暗黒物質探査の新展開
名古屋大学・講師西澤 淳ボイド構造の精密モデリングと宇宙論検証への応用
名古屋大学・理学系・助教柳 哲文加速宇宙観測における等方な非一様性による系統誤差と宇宙原理の観測的検証
広島大学・理学系・助教本間 謙輔超高強度レーザー場によるディラトン探索へ向けた究極真空系の基礎研究
立教大学・理学部・助教横山 修一郎複数場インフレーションモデルの検証に関する理論的研究