研究概要

重力は引力であるため、宇宙の膨張は引きとめられ、減速するはずです。しかし現在の宇宙が加速膨張していること、そして宇宙初期にもインフレーションという加速膨張の時期があったことが、観測的に非常に確からしいことが分かってきました。いったい何が宇宙膨張を「後押し」し加速させているのか、その物理機構は分かっていません。「押す」力が必要なのです。本新学術領域研究では、宇宙膨張の加速の原因を究明、また加速膨張に逆らって銀河・銀河団などの宇宙の構造の形成を引き起こすダークマターとの引力のせめぎ合いを理解することを目的としています。この目的の下、この加速宇宙の物理を徹底的に究明するため、インフレーションによる加速(A01)、ダークマターによる減速(A02)、ダークエネルギーによる加速(A03)という三つの宇宙膨張の時期を、宇宙背景放射CMB(B01)、銀河イメージング(B02)、銀河分光(B03)、宇宙膨張の直接測定(B04 )の四つの手法でアプローチし、そのデータを究極物理解析(D01)で統一的に読み解き、究極理論(C01)と結びつける計画研究を遂行します。

公募研究については、宇宙の進化と構造に関して、理論・数値的な研究、実験・観測的な研究、あるいは理論・実験・観測をまたぐ研究を求めます。特に、各計画研究 (A01 – 03, B01-04, C01, D01)に特化した提案、幾つかの計画研究にまたがる提案萌芽的な理論・実験・観測のアイデアや、分野横断的な研究、本領域の計画研究と相補的なテーマを歓迎する予定です。